本日は久々に鍵案件で呼ばれたよろず屋です。戸建ての玄関扉、プッシュプルハンドル・上下2ロックの下の鍵(シリンダー)が突然回らなくなったとのこと。幸いなことに事が起きたのが居住者様が出かける前だったので、屋内への出入りは庭へ続くの掃き出し窓から出入り可能でした。
上下同じ鍵なので、上部分は問題なく回る…サムターンも正常可動。問題は下…鍵が途中までしか回らない。本来90℃回転するはずが45℃くらいでそれ以上回らない。しかし、内側のサムターンは回る…けど開かない(デッドが引っ込まない)という謎の現象。
サムターンは回るが…空転している感覚があるので、おそらくサムターンのテールピースの摩耗で、ケース(錠前)のカム(角芯)と嚙み合っていないのだと考えられます。
では、差し込んだ鍵がなぜ回らないのか…。こればかりは判らず鍵の師匠に一報したところ…「ケース(錠前)自体が壊れてる」とのことでした。なるほど…ということは?もちろんピッキングなんて無理で、特殊工具も使えなくて…物理的に壊すしかない!?しかも普段はシリンダーのみの破錠だけで済むのですが、今回はケース(錠前)まで壊れているのでケースまで奥深く削らなければならなくなってしまったのです。
ハンマードリル × 超鋼刃(数種)
を用いて削る事2時間…ただただ金属を削っては穴を広げまた削っての作業。ケース(錠前)まで到達し、本来ならここでケースのカム(角芯)をドライバー等で回せば解錠となるのですが、そのカム自体も壊れていて可動しないためさらに削って、手動でカム本体を送ることでなんとかデッドを引っ込め扉を開けることができました。
今後は下部分の鍵は使わないとのことで、交換はなし。シリンダー×サムターンが無くなった穴に関しては、なぜか近所のおっちゃんが駆けつけてくれて一部始終を見ていてくれており「俺に任せろ!」というので一任してきました(笑)いるんですよねぇ地域のハンディマン♪こういう地域のつながりは大切だなと感じ、ささきもあの姿勢は見習おうと思いました。
WEST 916 (シリンダー)
WEST D15(ケース)